生産性と森

私がとても好きな言葉
『slow but steady』^^)/
 
ゆっくりだけど、着実なもの。
「急がば回れ」と訳されたり。
とっても素敵な言葉さんです。^^
 
慌ただしい現代社会では、
随分と見落とされがちなこの価値観。
 
森づくりにとっても、
人の生き方にとっても、
 
それは、それは、
 だいじ、だいじ。
  だんだんと、だんだんと、
   ゆっくりと、ゆっくりと、
    沁み入る、沁み入る。。。
 
うふふで、あははな、この言葉。^^
『slow but steady』(*^^)v
 
 
児童文学作家ミヒャエル・エンデの『モモ』の中でも、
ほんに見事に、この尊さが表現されている。
 
だから、未だに多くの現代人が、
この作品を、愛して止まなく、
この作品を、愛して病まない。^^
 
残念なことかもしれないが、
(それと同時に、大きな転換点の前兆として、
魅力ある現象であるのかもしれないが、)
巷でよく言う『生産性』という言葉が、
この『slow but steady』という言葉を
すっかり塗りつぶしてしまうということがしばしば発生する。
言わばこれは、「21世紀あるある」なのであるある。^^
 
 
経済学的に『生産性』を式にして表すと、
 
        得られた成果物
生産性  =  ―――――――――
        投入した生産要素
 
になるらしい。
 
 
要するに、
「どれだけのモノとヒトを投資して、どれだけ儲けたか」
だけに着目した画一的な指標である。
 
この極めて物質的な価値指標には、
文化的価値も、精神的価値も、
包容するだけの「暇(いとま)」がまずない。
そして、ひとりひとりは、その価値指標に組み込まれ、
個々の「暇(いとま)」までもが「消費」されてしまう。
「中世欧米か!」とツッコミを入れたくなるほどに。^^
 
リニア新幹線開発にも、石木ダム計画にも、
今の軍需産業界にも、今の国際金融業界にも。
その立ち振る舞いには、品も、寛容力も、まるで感じられない。
つまり、営みそのものがなんともダサい。
(当事者たちには、どうかそのことに1日でも早く気づいていただきたいのです。変わるという選択肢は、誰にでも平等に用意されているものなのですから。)
 
 
このブログの「森林本位制と森(前編)」の回にも
触れさせていただいたように、
私は特定の宗教を持ちませんし、
特定の政治スタンスも持っておりません。
 
だからこそ、誤解を恐れず、
ここに言わせていただきます。
現存の新自由主義者たちは、まるで、
カルト宗教の信者のようだ。
 
『生産性』の旗を高らかになびかせたその先に、
一体何が見えるというのだろうか。
 
そんなことじゃ、多くの地球人類と「ともだち」になりたくても、
誰も「ともだち」として、認めてくれないですよね~。^^
 
 
【参考文献】
・『Modern Times』
 チャールズ・チャップリン(1936)The official Charlie Chaplin youtube channel より
https://www.youtube.com/watch?v=GLeDdzGUTq0
 
・『【モモ①】時間貯蓄銀行と不思議な力を持つ少女』
 ミヒャエル・エンデ(1974)中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY より
https://www.youtube.com/watch?v=t84_ZYT5GJ8
 
・『【モモ②】時間に追われる現代人こそ読むべき児童文学』
 ミヒャエル・エンデ(1974)中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY より
https://www.youtube.com/watch?v=koN-tlp-f78
 
・『図解 これならできる山づくり 人工林再生の新しいやり方』
 鋸谷 茂 大内 正伸(2003)農山漁村文化協会
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_4540021273/
 
・『マザーアースデイ(since 2018 Mother’s Day)』
(2018)アースフォレストムーヴメント[京都新聞記事より]
https://www.facebook.com/earth.forest.movement/

 
【投稿者】
 松田 卓也(アースフォレストムーヴメント)
 
【投稿日】
 2021年1月31日